ブッダの国・インド

インドに息づくボランティアの精神

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私たちは神さまから命を授かり、学生期まではみんなに助けられて育ててもらいます。
家住期は、今までの借りをお返しする時期です。ですから、与えるのも当たり前、受け取るのも当たり前。
神さまの計画通りに、順番に受け取ったり、与えたりするだけと考えるのです。

2011年3月に起きた東日本大震災は、たいへんな被害をもたらしました。いてもたってもいられず、日本でインド料理店を営む私は4月、カレー1000食分を被災地に届けに行きました。

被災地の石巻には、かつてインドツアーで、仏跡を案内させていただいた方も住んでいます。安否が心配でしたが、無事でしたので安心しました。しかし、石巻の街は壊滅状態です。何年もかけて築いたものが、たった1日で失われてしまったのです。言葉がありませんでした。

そんななかでも、被災者の方々はとても我慢強いのです。自分より「隣の家の人の方がたいへんです」。隣の家の人は「その隣の家の人の方がもっとたいへんです」と言います。外国なら暴動が起こってもおかしくない状況ですが、みんな冷静に行動し、お互いに助け合っています。日本の文化は素晴らしいです。世界中が学ぶべきところです。

インドからはレスキューチームもボランティアに行きました。とても喜んでもらったそうです。言葉は通じなくても、心は通じるのですね。

マルカス
アサヒトラベルサービス代表取締役・SBI大学院大学講師
インド・デリー生まれ。インド国立デリー大学卒。アサヒトラベルサービス設立。立川談志に入門し、立川談デリーとしても活躍。インド料理店・ブカラをオープン。著書に『インド流!マルカスが紹介するお釈迦様の国』(サンガ)。
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