脳に「プラスの問いかけ」をしよう 株式会社サンリ会長 西田文郎

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トップアスリートや経営者の
育成に携わってきた「能力開発の魔術師」が、
プラス発想法の極意を語る.

画像・AdobeStock

脳は入力と出力で成長する

脳へのアプローチをもとにしたメンタルトレーニング指導に携わって、40年以上になります。
そのなかでわかったことは、脳への問いかけ方次第で、人間の可能性は広がるということでした。

パソコン10万台分に匹敵する優れた機能を、人間の脳は持っています。そして、プログラマーがいなくても、脳は入力と出力で良くも悪くも成長するんです。

入力とは、脳への問いかけで、三つに分類されます。

一つは「思い=イメージ」です。
「仕事をしたくない」と思うと(入力)、仕事をしたくない行動(出力)になる。脳の分野ではイメージをつかさどる右脳の働きです。

そして二つ目は「言葉」です。
言語中枢は、主に左脳がつかさどります。「仕事をしたくない」と言葉を発すると、それが再入力されて、仕事をしたくないという脳になるんです。
先人はすごいですね。「言葉には言霊がある」と、脳の役割を知らなくても体験的に知っていたんですね。

そして三つ目は「動作・表情」です。
運動をつかさどる小脳と、大脳辺縁系という右脳と左脳の内側にある喜怒哀楽を感じる感情の脳です。
笑顔でのあいさつを習慣にしていると、明るい人になる。愚痴ばかり言っていると、自信のない人になる。
ですから、プラスのイメージを言葉、動作・表情で脳に入力し、出力して、またさらにそれが入力されていけば、どんな困難も喜びに変えられ、高いモチベーションを維持できる脳に強化されていくわけです。

まずはプラスの『かも』を飛ばす

わかりやすく言えば、つまり「プラスの問いかけを脳にしていきましょう!」ということです。
でも、常にプラス思考と言っても難しいものです。

そこで、簡単な「かもの法則」を活用して、プラスの問いかけを心がけるようにしてみてください。

理想を描いてそこに近づきたいと思っても、なかなか実行できないとか、継続できないことがあります。それは、過去の体験、経験に基づいて「できないかもしれない」という否定的な「かも」を脳に問いかけているからなんです。

「かも」というのは、非常に結果にあいまいな助詞ですから、無責任に考えていいんです。
マイナスよりプラスの「できるかも」「幸せになれるかも」という肯定的な「かも」を、鳥のように羽ばたかせましょう。
それが脳に入力されれば、今度はプラスの出力がなされ、次第にほんとうのプラス思考になっていきます。まずは「できるかも」「幸せになれるかも」です。

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