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【レポート】Zen2.0 Meet UP! in TOKYO Vol.2

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Zen2.0 Meet UP! in TOKYO Vol.2「サンフランシスコから世界に広がるZen〜日本が学ぶべきもの〜」@中央区日本橋に参加しました。

Zen2.0のイベントには毎回多くの人々が集まる。この日も雨天にもかかわらず、満員御礼だった

三木康司・一般社団法人Zen2.0 共同代表、株式会社enmono代表取締役

マインドフルネスの源流には日本の「禅」がベースにあることはあまり知られていません。マインドフルネスを生み出した日本の「禅」は米国にどのようなプロセスで米国に広まって行ったのでしょう。
今回は、米国に禅を広められた当事者のお一人である秋葉源吾老師が招かれ、スティーブ・ジョブズに禅を教えた乙川弘文師の思い出話なども踏まえながら、日本の禅と米国の「ZEN」の違いやその可能性、そしてアメリカ初の伝統的な修行道場「天平山プロジェクト」2022年開堂に向け、国内外を奔走されているお話が伺えた。

スティーブジョブズは生まれてすぐ里子に出された。それをトラウマとして青年期を過ごすが、やがて、ZENに傾倒し、サンフランシスコにある、曹洞宗国際布教センター初代センター長の鈴木俊隆がアメリカに招いた乙川弘文師と出会い、修行を続けた。
写真は、1991年、スティーブジョブズの結婚式。乙川師は式を司ったが、
木魚を叩き、銅鑼を鳴らし、香を焚いてお経を上げて二人を祝福した。
秋葉老師は「禅の人らしい、とてもユニークな人だった」と乙川師を評した

 

秋葉玄吾老師プロフィール

曹洞宗北アメリカ国際布教総監
一般法人インターナショナルZENカルチュラルセンター代表理事
1943年、東京都北区に生まれる。駒沢大学卒業。宮城県、峰仙寺・千葉省一師のもとで得度。30歳の時、大本山永平寺に入り、主座などを勤め8年間修行。永平寺東京別院・維那、保泉院住職を歴任後、1987年、カリフォルニア州オークランド市に渡る。北アメリカ国際布教総監を13年勤め、2010年に一時退任、2015年に再度就任。現在、好人庵禅堂住職、国際布教師として禅の普及に尽力し、アメリカ初の伝統的な修行道場「天平山菩提心寺プロジェクト」2022年開堂に向け、国内外を奔走している。

秋葉老師による「般若心経」読誦

秋葉師が代表理事を務める一般社団法人 インターナショナルZENカルチュラルセンターはの活動目的は、禅を現代的かつグローバルな視点から捉え直した“ZEN”を復興することで「社会の持続的な発展と人々の幸福の実現に寄与すること」を目的としています。老師は、アメリカ初の伝統的な修行道場「天平山プロジェクト」2022年開堂の意義を熱く語っておられました。

アメリカでのこのプロジェクトが成功すれば、アメリカから世界へと、ZENを価値ある形で広めることができやすくなる。
秋葉老師と一般社団法人Zen2.0 共同代表・宍戸幹央氏

 

東京ドーム9.5個分の土地に、七堂伽藍の整った伝統的な木組み建築を用いた本格的なZENの修行道場を建築中

日本文化の中でも、とくにアメリカで着実に広まっているのがZEN。でも、そこに「あるもの」を加えなければなりません。
今、多様な文化の混在するアメリカで展開されているZENは、日常の喧騒を離れ、スピリチュアルな時間を過ごすことはできても、真の禅を学ぶことにはなっていません。

坐禅をすること、知識として禅を学ぶだけではなく、朝の洗顔や食事、トイレ、掃除、風呂、睡眠など、日常生活のすべてを禅の精神で過ごすこと、そこから心も整ってきます。

日常の立ち居振る舞い、一挙手一投足のなかに禅の精神を体現することが求められます。

それを、「かん そくぶっぽう ほうこれしゅう」と言います。

老師は最後に、「今、アメリカで注目を集めている日本のZEN。みな、純粋にZENを求め、学んでいます。ZENにはまだまだ計り知れない力があります。

私たちは日本のZENを、よりよい形でアメリカに、世界に伝えたい。

世界にひろまるZENをもっと価値あるものとするために、みなさま、どうか私たちに力を貸してください」と訴えておられました。

Zen2.0では、「マインドフル ネーション ジャパン」構想として、弘前市、鎌倉市、奈良市、京都市、福井市を候補に挙げ、全国を慈悲と慈愛で敷き詰める大きな夢と理想をもち、日々、邁進・精進しています。

ダーナネットでは、今後もこの活動を見守っていきます。

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