対談

次の一歩を踏み出すために 
元結不動密蔵院住職・名取芳彦 
NHK大相撲解説者・舞の海秀平

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広い視野と変化を受け入れる心

名取失敗は予測不能であるからこそ「失敗」であって、避けては通れないものです。だからこそ、「これからどうなるんだろう」「こんなふうになったら面白い」と、変化を受け入れて楽しめる心をもつことが大切です。

舞の海そうですね。物事を考えるときに、どの角度からとらえるかで、人生は大きく変わっていくように思います。何にでも不満を感じて不幸だと思っていたら、やはり不幸だし、「まだマシだよな、いいほうだな」と受け止められれば心も軽くなる。

名取それに、何か新しいことを始めれば、必ず失敗はするものです。それでも好奇心と前向きな気持ちをもって日々を生きていく。失敗をしたって命を取られるわけじゃありませんから(笑)。

舞の海広い視野とおおらかな気持ちで何事にも向き合っていくことが重要なんですね。

名取失敗をしても、あまり自分を責めなくていいんです。必要なときに他の人がちゃんと責めてくれますから(笑)。だから、失敗の責任を一人で抱え込む必要はないし、周りの人たちと分かち合ったり、助けてもらったりすればいい。私たちだって、誰かから「助けて!」と言われれば、手を差し伸べるじゃないですか。失敗をして落ち込んでいる人がいたら、まずは、「助けてもらっていいんだよ」と声をかけてあげましょうよ。

舞の海そうですね。私も実践したいと思います。本日はありがとうございました。

名取 芳彦(なとり ほうげん)
元結不動密蔵院住職
名取 芳彦(なとり ほうげん)
1958年、東京都江戸川区小岩生まれ。大正大学文学部卒業後、英語教師を経て、元結不動密蔵院住職に就く。真言宗豊山派布教研究所研究員。豊山流大師講(ご詠歌)詠匠。密蔵院写仏講座・ご詠歌指導など、開かれた寺院として積極的な布教活動を行なっている。30万超のベストセラーとなった『気にしない練習』(三笠書房)をはじめ著書多数。
舞の海 秀平(まいのうみ しゅうへい)
NHK大相撲解説者
舞の海 秀平(まいのうみ しゅうへい)
1968年、青森県鰺ヶ沢町生まれ。日本大学相撲部で活躍。90年、出羽海部屋に入門、初土俵を踏む。角界最小の身体ながら「平成の牛若丸」「技のデパート」の愛称で親しまれた。99年11月の九州場所後に引退。引退後は、NHK大相撲解説者のほか、テレビやラジオ、講演会などで幅広く活躍。近著に『テレビでは言えない大相撲観戦の極意』(ポプラ社)など。
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